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アマナとひらく「自然・科学」のトビラ
虫が鳴きつづける理由『プチペディア』で迫る、 昆虫・植物・動物のヒミツ

虫が鳴きつづける理由

『プチペディア』で迫る、
昆虫・植物・動物のヒミツ

文/NATURE & SCIENCE 編集部

虫が鳴く理由、それは「なわばりの宣言」「メスを誘う」「オス同士のけんか」など。NATURE & SCIENCEが手がける『PETiT PEDiA にほんの昆虫』(アマナイメージズ)からの転載記事です。

翅を垂直に立て、こすり合わせることで鳴くスズムシのオス ©imamori mitsuhiko/nature pro. /amanaimages

翅を垂直に立て、こすり合わせることで鳴くスズムシのオス
©imamori mitsuhiko/nature pro. /amanaimages


キリギリスやコオロギは、音によるコミュニケーションを発達させた珍しい昆虫です。ただし、鳴き声といっても、昆虫に声帯があるわけではなく、翅(はね)や脚(あし)などをこすり合わせて音を出しているのです。

翅をこすり合わせて鳴くキリギリスのオス ©iimura shigeki/nature pro. /amanaimages

翅をこすり合わせて鳴くキリギリスのオス
©iimura shigeki/nature pro. /amanaimages

キリギリスやコオロギの仲間は、オスだけが鳴きます。コミュニケーションといっても、複雑なやりとりをしているわけではなく、たとえばエンマコオロギの場合、「なわばりの宣言」「メスを誘う」「オス同士のけんか」という、3パターンの鳴き声が知られています。

オス同士のけんかで鳴くエンマコオロギ ©iimura shigeki/nature pro. /amanaimages

オス同士のけんかで鳴くエンマコオロギ
©iimura shigeki/nature pro. /amanaimages


ただし、ケラ、セスジツユムシ、サトクダマキモドキは、例外的にメスも鳴くことが知られており、双方向コミュニケーションをしているようです。

オスもメスも鳴くセスジツユムシ(2020年6月4日 写真差し替え) ©Gakken /amanaimages

オスもメスも鳴くセスジツユムシ(2020年6月4日 写真差し替え)
©Gakken /amanaimages

また、セミの仲間も鳴くのはオスのみです。セミはかなり大きな昆虫ですが、オスの体は大部分が発声器官になっており、昆虫の中では最も大きな鳴き声を出します。キリギリスやコオロギの仲間と違い、その鳴き声が美しいと評されることが少ないのも、暑さを倍増させる大ボリュームによるところが大きいようです。

サトクダマキモドキのメス ©moriue nobuo/Nature Production /amanaimages

サトクダマキモドキのメス
©moriue nobuo/Nature Production /amanaimages


本+アプリ、新感覚の写真図鑑。

この記事の元になった『 PETiT PEDiA(プチペディア)』シリーズには、「昆虫」「植物」「動物」のそれぞれに本とアプリがあります。どちらか一方でもお楽しみいただけますが、セットで使うと、より一層知識が広がります!

PETiT PEDiA ブック

PETiT PEDiA ブック

プチペディアブックでは、昆虫・植物・動物のさまざまなヒミツに迫ります。Q&Aでひとつひとつの疑問に答えていきますので、ぜひ、親子や仲間でコミュニケーションしながら読んでみてください。好奇心を育み、生き物に興味を持つきっかけとなるはずです。

PETiT PEDiA アプリ

PETiT PEDiA アプリ

プチペディアアプリ*1には、昆虫・植物・動物の豊富なデータを、鮮やかな写真とともに収録しています。名前がわからない昆虫や植物も、見た目からすぐに調べられるなど、アプリならではの機能も満載。子どもから大人まで楽しめる本格的な図鑑アプリです。

*1 PETiT PEDiA にほんの昆虫

身近に生息する昆虫に厳選し、1200種以上のデータを美しい写真とともに収録。名前の分からない昆虫を見た目から探したり、昆虫クイズで遊べたりと、便利で楽しい機能も充実。大人も子どもも楽しめる本格的な図鑑アプリです。
http://petitpedia.jp/insect.html

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NATURE & SCIENCE 編集部

2018年8月27日、新しくWebマガジンをスタート。FacebookInstagramtwitterでも情報を発信していきます。ぜひフォローしてください。

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