ひんやりと空気が澄んだ秋から初冬にかけては、自然の中をそぞろ歩きをしたくなる季節。静かな川べりなどを歩いていると、色も模様もさまざまな、ころころ転がる小石の存在が目にとまります。
小石はもともと山にあった岩でした。
それが雨や風で崩れて川に流れ込み、 流れていくうちに砕けて次第に小さくなり、 とがった角が落ちて丸くなり やがて小石に、そして砂になります。
そう思うと足もとの小石にも物語を感じます。
生まれた山によって 色や模様はさまざま。 石はそのまま飾るだけで絵になります。
いくつか手頃な大きさの小石があったら、 絵を描いてもう少し楽しんでみましょう。
必要な道具は絵の具と筆、それに絵の具を溶く小皿だけ。 筆は細い方が描きやすいかなと思います。絵の具は発色のいいアクリルの不透明水彩がおすすめ。
まずは描きたいものをイメージしましょう。
水玉や縞(しま)、点など、簡単な図案の組み合わせなどもかわいらしいですね。
写真集などからヒントをもらってもいいし、植物を見ながらイメージを膨らませてもいいですね。ネットで「石絵」と入れるといろいろな画像がたくさん出てきます。
マスキングテープで養生して好きな色で塗りつぶすのは簡単なのに素敵です。
乾くまで待ってそっとテープをはがしましょう。
できあがったらお気に入りの場所に飾ってみます。
この夏の拾い物と一緒にただ置く。
水で洗うと落ちちゃうので注意です。汚れた場合は乾いた布でやさしくぬぐいましょう。
柔らかな日差しと心地よい秋風を楽しみながら、小石をひろいに行きませんか。
NATURE & SCIENCE Div. 所属。編集者・ライター。得意分野は昆虫、植物。書籍編集のほか、企業のカタログやウェブサイトコンテンツ、地方自治体の冊子編集などに携わる。「石ころには味わいがある。