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アシカとアザラシ、ここで見分けよう

アシカとアザラシ、
ここで見分けよう

『プチペディア』で迫る、
昆虫・植物・動物のヒミツ

編集・構成/草柳 佳昭

©︎Antonio Busiello/robertharding /amanaimages

丸々とした体型や愛くるしい表情で人気のアシカやアザラシの仲間。彼らの違いがわかると、水族館や動物園での観察ももっと楽しくなるはずです。NATURE & SCIENCEが手がける『PETiT PEDiA せかいの動物』(アマナイメージズ)の掲載記事から再構成してお届けします。

出産や子育ては陸上でする

さて、冒頭の写真はアシカ? それともアザラシ?(正解は、2つ先の写真で!)

アシカとアザラシ、どちらも分類的には意外にもネコの仲間。 4本の足を鰭(ひれ)に変えた動物が鰭脚類 *1です。

鰭脚類には、セイウチ、アシカ、アザラシの仲間が含まれ、ほぼすべてが海に住んでいますが、出産や子育ては陸上で行います。

このうち、大きな牙が特徴のセイウチは1種しかいないため区別しやすいのですが、アシカとアザラシはしばしば混同されます。

セイウチ。オス、メスとも大きな牙をもつのが特徴 ©︎Michael Runkel/Robert Harding /amanaimages

セイウチ。オス、メスとも大きな牙をもつのが特徴
©︎Michael Runkel/Robert Harding /amanaimages

*1 鰭脚類(ききゃくるい)

水中生活に適応した哺乳類のグループで、ヒレ状の四肢が特徴。食肉目(ネコ目)に分類される。哺乳類の中でも大きな体をもち、最大のミナミゾウアザラシの体重は3〜4tにもなる。


「動き方」と「耳の有無」がポイント

冒頭の写真の正解は、アシカ(カリフォルニアアシカ)。水族館でショーをするのは、ほとんどがアシカの仲間 ©︎ Gakken /amanaimages

冒頭の写真の正解は、アシカ(カリフォルニアアシカ)。水族館でショーをするのは、ほとんどがアシカの仲間
©︎ Gakken /amanaimages

アシカの仲間は前足の鰭が大きく、上体を起こして歩くことができます。水中では前足で羽ばたくようにして泳ぎ、小さいながらも耳(耳介*2)があります。

また大型のトドや、毛深くて鼻先のとがったオットセイもアシカの仲間です。

*2 耳介(じかい)

耳の一部で、外に張り出している部分のこと。ヒトで言うと、いわゆる一般的に「耳」と呼んでいる部分を指す。


 
一方、アザラシの仲間は前足の鰭が小さく、上体を支えることができないため、陸上では腹ばいで移動します。泳ぐ時には体を左右にくねらせ、後足の鰭で水をかきます。

ゴマフアザラシ。アザラシの仲間は、陸上では腹ばいで進みます ©︎ASO FUJITA/a.collectionRF /amanaimages

ゴマフアザラシ。アザラシの仲間は、陸上では腹ばいで進みます
©︎ASO FUJITA/a.collectionRF /amanaimages

またアザラシの耳に耳介はなく、穴だけが見えています。

つまり、水陸両用の鰭脚類の中でも、陸上寄りの仕様なのがアシカ、水中寄りの仕様なのがアザラシと言えそうです。


気持ち良さそうに水中を泳ぐ、ゴマフアザラシ ©︎YASUAKI KAGII/SEBUN PHOTO /amanaimages

気持ち良さそうに水中を泳ぐ、ゴマフアザラシ
©︎YASUAKI KAGII/SEBUN PHOTO /amanaimages

水族館や動物園に行ったら、彼らの「前足の大きさ」や「耳の形状」に注目してみてくださいね。

この記事の元になった本は……

プチペディアブック「せかいの動物」(アマナイメージズ)
「誕生・子育てのふしぎ」「成長のふしぎ」「能力のふしぎ」「生活のふしぎ」「寿命のふしぎ」の5つの章に分け、動物に関する疑問に最新データを交えて回答しています。ぜひ、お子さんと一緒にコミュニケーションしながら読んでみてください。好奇心を育み、動物に興味を持つきっかけとなるはずです。
 

[企画・編集]ネイチャー&サイエンス
[監修]成島悦雄(元井の頭文化園園長)[文]アートバーグ 丸山貴史
[判型]B6変 [ページ数]152ページ

本体価格 ¥1,400(+税)


Profile
Editor
草柳佳昭 Yoshiaki Kusayanagi

編集者。1989年生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。山と溪谷社で書籍編集担当、KADOKAWAでカメラマンとして勤務した後、フリーランスに。図鑑や実用書、Web媒体などの編集・撮影を行う。実家は鰻屋さん。「アザラシとアシカはこれまで何となくで見分けていましたが、違いがはっきりわかると面白いですね」

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