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アマナとひらく「自然・科学」のトビラ
ナマケモノは本当に怠け者なの?

ナマケモノは
本当に怠け者なの?

『プチペディア』で迫る、
昆虫・植物・動物のヒミツ

文/NATURE & SCIENCE 編集部

©︎Suzi Eszterhas/Nature Production/amanaimages

そのゆっくりとした動きや、のんびりとした表情からその呼び名がついた「ナマケモノ」。では、彼らは本当に怠け者なのでしょうか? NATURE & SCIENCE が手がける『PETiT PEDiA せかいの動物』(アマナイメージズ)からの転載記事です。

そのゆっくりとした動きや、のんびりとした表情からその呼び名がついた動物のナマケモノ。野生のナマケモノは熱帯雨林の樹上で生活し、ほとんどの時間を枝にぶら下がって過ごします。

さて、彼らは本当に怠け者なのでしょうか?

枝にぶら下がるフタユビナマケモノの仲間
©️Stadio Caesar /amanaimages


効率的に賢く生きています

ナマケモノには2つのグループがあります。前足の鉤爪(かぎつめ)が2本のフタユビナマケモノの仲間と、鉤爪が3本のミツユビナマケモノの仲間です。

これらは地上性の祖先から別々に進化したグループで、やや大型のフタユビナマケモノは、夜になると活発に動き回り、さまざまな葉や木の実を食べます。

日本の動物園で飼育されているのは、すべてフタユビナマケモノの仲間です。

ホフマンナマケモノの赤ちゃん
©️Suzi Eszterhas/Nature Production /amanaimages


一方のミツユビナマケモノは、特定の植物しか食べません。好みの植物が限られているのは、子供に食草を伝える母親の行動範囲が、わずか数本の木に限られていることと関係があるようです。

ミツユビナマケモノは一日に数枚の若葉しか食べませんが、胃はいつもふくれています。これは消化が非常に遅いためで、葉は微生物の働きによってゆっくりと分解されるのです。

また、ナマケモノは哺乳類には珍しい変温動物であるため、たとえば気温が10℃になると、体温も13〜16℃まで下がってしまい、その間は消化機能もストップしてしまいます。

川を泳いで渡るミツユビナマケモノの仲間
©️Michael & Patricia Fogden/Minden Pictures /amanaimages


ナマケモノは、栄養価の低い葉を少量食べ続けることで、消費エネルギーを節約しても生きていける方向に進化したのでしょう。

怠けているというよりも、かなり効率的に賢く生きているといえそうです。

この記事の元になった本は……

プチペディアブック「せかいの動物」(アマナイメージズ)
「誕生・子育てのふしぎ」「成長のふしぎ」「能力のふしぎ」「生活のふしぎ」「寿命のふしぎ」の5つの章に分け、動物に関する疑問に最新データを交えて回答しています。ぜひ、お子さんと一緒にコミュニケーションしながら読んでみてください。好奇心を育み、動物に興味を持つきっかけとなるはずです。
 

[企画・編集]ネイチャー&サイエンス
[監修]成島悦雄(元井の頭文化園園長)[文]アートバーグ 丸山貴史
[判型]B6変 
[ページ数]152ページ

本体価格 ¥1,400(+税)

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NATURE & SCIENCE 編集部

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